08/06/03 『ヤーノシュ・シュタルケル自伝』「レコード芸術」 6月号・書評

今日は!愛育社です。
快進撃を続ける『ヤーノシュ・シュタルケル自伝』。今回は伝統あるクラシック音楽専門誌、「レコード芸術」6月号(音楽之友社)の書評欄で大きく取り上げられました。
以下、抜粋を紹介させていただきます。
評者は渡辺和彦氏。

 最近読んだ本の中で、これは抜群に面白かった。単に有名なチェリストの自伝というだけならそれほどでないのだが、これは1950〜60年代の巨匠時代の音楽家に興味のある人、そしてパシフィック、ピリオド、EMI、エラート、マーキュリー、RCAの黄金期の録音スタジオに蠢く音楽家、プロデューサー、エンジニアの様子が知りたい人、アメリカに渡ったハンガリー系ユダヤ人(中略)の生態と生存競争や、彼らがナチスと共産主義の時代を生き延びるに至った希有な物語を知りたいファン、そして同時代を生きたピアティゴルスキー、フルニエ、トルトゥリエ、グリーンハウス(ボザール・トリオ)、ラースロ・ヴァルガ(ニューヨーク・フィル主席奏者)などチェロ仲間の細かい情報と出自、シュタルケル本人のプライバシーに興味のある人には絶好の内容になっている。
 さらにこれは、1950年代のメトロポリタン歌劇場オケピットで繰り広げられていた抱腹絶倒の物語、指揮台に上がったマエストロたちのへの通信簿、ダラス響→メト→シカゴ響を渡り歩いたオケマンがソリストになるまでの放浪記としても読めるなど、本誌読者の方々ならば高額の料金を払ってでもぜひ聞いておきたいエピソードに満ち溢れている。(中略)、翻訳は読みやすく間違いも少なく、この内容で2800円は安い。
 (中略)繰り返すが、本当に面白い本だ。

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by aiikusha | 2008-06-03 16:11